「2ch の評判」?, INTEL の
「2ch の評判」?
2ch と言えば誰もが知る巨大匿名掲示板なわけですけど、いろんな方の日記や blog を読んでいて時々、「2ch の評判を見る」だとか「2ch の空気を読むと…」というような表現を見掛けるたびに強烈な違和感を覚えます。
というのも、匿名掲示板においては、「意見の存在」は知り得ても1、その統計的傾向は原理的に知り得ないのではないでしょうか。かつて Slashdot Japan で、極めて多数の投稿がごく少数の匿名者によってなされていたことが判明し、匿名投稿の制限に関する議論に発展したのを思い出しますが、個を特定できない場では、統計的な情報は本来得ようがないのです。
投稿の真贋性に関してよく言われる「嘘を嘘と見抜けない人はうんぬん」という話を敷衍して、例えば「ID があるから大体のところは俺には分かるのだ」と言われたとしても、ID は容易に一人で複数利用することが可能だし、そもそもああいう意味のないランダム文字列をちゃんと意識してスレッドを追っている人がどれほどいるのか。せいぜい「何かおかしいぞ」と思った投稿に対して同一 ID を持つ投稿を探してみるといったところではないでしょうか。普段から ID の多様性を意識しながらスレを読んでる人が多数派だとはとても思えない。ID じゃなくて「文章の感じ」やら「書き方の癖」だったにしろ根拠薄弱である点は同じです。
そういうものだ、と意識しながら眺める分には便利なことも多いわけですけれども、人間というのはああいう場を見るとどうしても多数意見やら傾向、流れ、空気といったものを感じようとしてしまうので、その食い違いがどうにも気持ち悪くて、あんまり 2ch に行く気がしないんですよね。「おちゅ〜しゃ」とかすごく使いやすいんだけどね。
INTEL の
裁判長がいきなり歌い出しちゃう CM (裁判長編。注:movie です) がなんだか好き。