2.6.3, libdv, 「立喰師列伝」
2.6.3
自宅マシンの kernel を 2.6.3 へ。Debian backportsの 2.6.2 ディレクトリを apt の sources.list に追加したらなぜか 2.6.3 の source tarball がゲット出来た。
その後はいつも通り、
- .config をコピーして
- make oldconfig して
- make-kpkg –revision tpx20.1 kernel_image して
- 出来上がった deb を dpkg -i
して完了。
VMware は kernel を上げた後必ず vmware-config.pl をもう一度流す必要があります。会社マシンの 2.6.2 では以前 2.6 対応を行った時のままですんなり実行出来たんですが、自宅マシンの 2.6.3 ではエラーでうまく実行出来ず。まぁ自宅では VMware を使うこと自体希なのでとりあえず放っておくことにしました。そのうちに VMware のバージョンアップで対応されるでしょう。
libdv
kernel を 2.6 台に上げてから一度も実行していなかったので気がつかなかったんですが、IEEE1394 経由で DV カメラ1と動画データをやりとりするのに使う libdv が、Debian 標準の 0.99-woody2 というバージョンではうまく通信出来なくなっていました。どうも video1394 デバイスドライバのインターフェイスが微妙に変わった模様。
しょうがないので Quasar DV Codec Home Page から最新の source tarball を取得し適当にインストール。無事、動画データの送受信が出来るようになりました。
ところでこういった Debian パッケージ外のアプリケーションを入れる場合、最近の僕の好みは home directory の opt 以下にアプリケーション毎にディレクトリを作成し、そこへインストールしてしまう方法。PATH や LD_LIBRARY_PATH 環境変数を適当に修正して利用します。これならば将来正式なパッケージが対応してくれた場合には、単にそのディレクトリを消して PATH と LD_LIBRARY_PATH を戻すだけで修正出来ます。
昔は何も考えずに /usr/local に入れちゃってたりしたんですが、後から消そうと思うとかなりめんどくさいんですよね…。ちゃんと自作 deb を作ってどうこう、というのが Debian では本筋なんでしょうが、それも激しくめんどくさい。
「立喰師列伝」
SAK に借りたアホな本。「イノセンス」が今話題の押井守監督の、「立喰師」という架空の (だよね?) ゴト師についての列伝形式の論文。
やーなんと言うか、激しくアホなんですよ。昼前の牛丼屋に現れて店の在庫を喰いつくす、鼻輪をつけまるで野獣のような牛五郎って誰よっ!?(笑。しかし、戦後から高度成長期、学生闘争の時代から現代に至るまでの社会に描写には、押井さんの社会観が、以前ねおんさんと「人狼」を見た時に議論した、学生闘争の影響の大きさ、ってものをここでも感じたような気がしました。彼は「何も生み出さなかった<戦前>」なんて書いてますが、だとしたら僕らの世代は失われた太平洋戦争前後の断絶を繋ぐことを期待されている世代なのかもしれないなぁ…なんて漠然と思ってみたり。
押井さんと言えば、「イノセンス」の主題歌を歌う伊藤君子さんんのインタビューで紹介されている、押井さんのお嬢さんの言葉がとても印象的。
押井さんについては、こんなに物忘れの激しい私でも忘れられないことがありまして。実は、録音の時に、押井さんのお嬢さんがいらしていたので、「どんなお父さん?」て聞いてみたんです。そうしたら、「このお父さんで本当によかった」って言うんですね。「だって自分のためにこんなにいろんな話をしてくれるお父さんって、他にいないと思うから」って。作品についての話よりも、「Follow Me」を歌うためにはこの言葉で十分だったのかも知れませんね。
娘さんにもあの調子で語ってるんだ…という点はさておき(笑、僕も娘が大きくなったらこんな風に言ってもらえるような父親になれるでしょうか。がんばらないと。