紺野キタ「つづきはまた明日(1)」, きょうのつぶやき
紺野キタ「つづきはまた明日(1)」
あゆみさんも僕も紺野キタさんの作品は大好きなので、既刊のものはほとんど買っているのではないかと思いますが、中でもこの新刊は一番面白かった、かも。
小学校5年生のしっかりお兄ちゃん、杳(はるか)と、小学校に上がったばかりの妹、清(さや)の日常を、周りの人との関わりの中で描いた作品です。…と、こんな風に書くと一般的すぎてなんにも語っていないのと一緒ですね(^^;。この作品の特徴というと…少し不思議なことが起きること、素敵な登場人物がたくさん出てくること1、お母さんが亡くなる、という大きな不幸の前で、それでも人は幸福に生きて行くことが出来るんだ、ということを、密かに感じさせてくれるお話であること、などでしょうか。特に杳と清と、もう一人の重要人物であるところの佐保ちゃんの出会いを描いた導入部には、通勤電車の中で危うく涙しそうになりましたよ。
あと、リカコさんという杳と清にとっては叔母に当たる人がまた最高で。これまでの紺野キタ作品ではちょっと珍しい感じの2、少し(かなり?)はっちゃけた女性です。でも、彼女が自転車のサドルの上ではねる清のお尻を見て感じたようなことは、子供と共に暮らしているとだれでも感じることがあるんじゃないかと思うんですが、そういう感覚をさらりとすくってみせる作者のセンスはとてもいい感じ。
これまでの紺野キタ作品を読んで、「きれいだけど、少しパンチがない」と思っていたような人にこそ、おすすめしたい一冊です。あゆみさんと話していたのは、紺野キタさんもだんだん地が出てきたのかしら、ということでした(笑。もちろんなにしろ紺野キタ先品であるからして、かわいい女の子もたくさん出てきますよ!(笑。
きょうのつぶやき
演奏会終了。打ち上げ監事は大変だー。 (00:22 webから)