「楽しい終末」, MDR-NC11
「楽しい終末」
池澤夏樹さんの人類の終末に関する論考集。池澤さん自身は (理系的なバックボーンを持つとはいえ) 作家なわけで、現在人類が直面している終末的状況 (核問題、環境問題、レトロウィルスなど) を科学の面から批評することに関しては遠慮がち。また、終末的情景を描いて人々の意識を変革していくことこそ文学の仕事、といいつつ、彼自身にはまだそれだけの力がないので評論集という形になった、とも。「スティル・ライフ」じゃないですが、各論ではなく総論、部分的な最適解を求めれば良いのではなく、全体的なことこそが問題になっているゆえに、誰にも確定的なことが言えない、というのが本質かもしれません。
それにしても、このような問題を突き詰めて考えるとどうしても反文明的主張に行き着いてしまうのでしょうか。ガンジーさんもそうでした。
MDR-NC11
電車の中で音楽を聴くために、Sony のノイズキャンセリング・イヤホン「MDR-NC11」を買ってみました。ほんとは BOSE の Quiet Comfort 2 が欲しかったんですが、さすがによんまんえんでは手が出ず。対してこちらのイヤホンは 6000 円台で買えちゃいます。
6000 円とはいえ、ノイズキャンセリング効果はかなりもの。特に電車の中の騒音がほとんど気にならなくなります。地下鉄と地上の電車も変わらない感じ。結構すごい。何が嬉しいって、ダイナミックレンジの広いクラシックなんかを聴いている時にも、p の部分がちゃんと聴こえること。これまで地下鉄の中などでは mf くらい以上のところしか聴こえなかったのです。ちなみにノイズキャンセラを on にしているとほんの少しホワイトノイズが入ります。音楽を聴いている分にはほとんど気にならない程度のノイズ。テープのヒスノイズが我慢できるならこっちも余裕で大丈夫でしょう(笑。
耳栓型のイヤホンは小さい頃に白い片耳タイプのイヤホンを使って以来 (って古すぎや) で、まだちょっと慣れないところがありますが (実はノイズキャンセラを on にしなくても耳栓するだけで結構消音効果があります)、この手のイヤホンにしては結構まともな音がしてるのかも。まぁ所詮はイヤホンなので多くは期待しないが吉。
あれだけちっこいスピーカーだと、高音はいいけど低音が…という傾向があるのかと思ったらまったく逆で、中音〜低音は頑張ってならしている半面、高音がバリバリジージーいいがち。ソースが悪いのかもしれんけど。