Buffalo LS-VLにDebian 8.0 jessieをクリーンインストールする
事の発端
ウチではもともと、Buffalo (メルコ) の NAS である LinkStation シリーズの、LS-V1.0TL こと通称 LS-VL の内蔵 HDD を SSD に換装、かつ Debianize (Debian 化) しておうちサーバとして利用していました。
カーネルはファンや LED などの各種デバイスの扱いなどが元から入っているメルコ製のものをそのまま使い、Userland のみ、Debian wheezy に入れ替えて使っていたのですが (その時の顛末はこちらから引き続く何日かの記事を参照のこと)、先日 Debian の新しいバージョン、8.0 jessie がリリースされたので、ちょっと早速バージョンアップをしたい事情もあり1、アップデートしてみることにしました。前回の squeeze→wheezy の時はほとんど苦労らしい苦労をしなかったので、今回も楽勝だろうと考えていた…というのも今思うと一つの理由でした。
が、Debian 公式のリリースノートを熟読し、必要なカーネルモジュール等の確認もシッカリ行って、バックアップも毎日取ってるから大丈夫、と満を持してアップグレードしたところ、アップグレード自体はうまく行ったように見え、apache2.4、postfix といったサーバ群もちゃんと動き出して、よしよし、とマシンをいったんリブートしたところ、二度と起動しなくなってしまいました。
メルコの NAS を改造して使っているおうちサーバの場合、一度起動しなくなってネットワーク経由でアクセス出来なくなってしまうと、もうほとんど打つ手がありません。出来ることと言えば、いったん電源を落として筐体を開け、中の SSD を適当な USB HDD のケースに格納して別の Linux マシンにつなぎ2、直接 SSD の内容を修正するくらいです。
そんなわけで今回もそのようにして中身を確認してみたんですが、今回の場合、そもそも何が悪くて起動しないのかが全く分からない、という問題がありました。おそらくカーネルの機能が足りてなかったりするのだろうと思うんですが3、クロスコンパイルしたメルコカーネルをまともに動かせる自信はありません。
次に考えたのは jessie へのアップグレードを諦めて wheezy に戻ること、だったんですが、バックアップの内容を詳細に確認してみたところ、残念ながら OS 部分についてはバックアップが取られておらず(ユーザデータのみバックアップを取るようにしていた)、その作戦も難しいことが分かりました。
この時点で結構「万策尽きた!」と半ば諦めかけていたんですが、いろいろググッている最中にこちらのページを見つけ、一筋の光明が見えてきました。Debian では今回の jessie から、実は buffalo のまた別の NAS、LS-XHL/LS-CHL に対応しており、それらのための debian-installer がある、というのです。そこで、ダメで元々のつもりで、LS-XHL 用の debian-installer を使って LS-VL に Debian jessie をインストールしてみることにしました。
あ、いろいろやりだす前に忘れないように、と、この時点で SSD 上の全ファイルのバックアップを改めて取りました。たかだか 80GB の SSD なのでバックアップもすぐ取れて便利です。(リストページでは [Comment] から続きが読めます。)