Flash という考え方
Flash という考え方
Web を眺めていると、ときどき驚くほど凝った Flash コンテンツに当たることがあります。ちょっと見た限りでは一体どういうロジックで動いているのか分からないくらいの。しかもユーザからのインタラクションに敏感に反応しつつ全体としての動作の整合性を失わないような。
Flash のコンテンツは、ご存じのとおり MovieClip という小さなムービーの組み合わせで出来ています。そのような「凝った」コンテンツというのは、ほぼ例外なく自律的な MovieClip が多数組み合わさることで作成されているのですね。個々の MovieClip はそれぞれで破綻なく動作し、全体としてもそれぞれの MovieClip がお互いの領域を踏み越えないように協調するがゆえに破綻しない。そういうシステムは、ユーザからのインタラクション (外部からの刺激) に驚くほどリッチな反応を示す傍ら、とても安定した状態を作ることが出来るようです。
思うに、全ての MovieClip の動きをあらかじめ想定し、トップダウンなロジックで全てを組み上げようとしたなら、それほどリッチ、かつ安定したものは構築できないでしょう (どちらか一方は得られるとしても)。これってまさに「オブジェクト指向の恩恵」と呼ばれているものの目に見える成果なんですよね。
全ての UI はそのうち Flash のような考え方で作られていくに違いない、てなことを、PSX の消えない戻りフラッシュアイコンを見ながら思ったのでした(笑。