bird「ワンダフル・ライフ」, ゴキブリ

「ワンダフル・ライフ」

ワンダフル・ライフ カンブリア紀の軟体性生物を含む、貴重な化石記録バージェス頁岩 (けつがん、と読むそうだ) を巡る、進化に関するお話。ちょっと前に書いた、「カンブリア紀の爆発」話とも密接な関係があります。

バージェス頁岩は前世紀の初めにウォルコットという古生物学者によって発掘されたのですが、ウォルコットがコテコテの伝統第一主義者であったがために、そこで発見された数々の化石は全て現生する生物の祖先、という枠に押し込められ、あまり注目もされずに半世紀近くが経ってしまいます。1970 年代になってようやく、ウィッティントン、コンウェイ・モリス、ブリッグスといった古生物学者が改めてバージェス頁岩の生物たちの問題に取り組み、そこに化石として眠る生物たちは、現生するどの動物とも全く違う、とても大きな異質性を持ったものであることを明らかにしました。

その結果は、従来進化について考える人たちが暗黙のうちに想定していた「生命の多様性は時間と共に増大する」「自然淘汰の結果生き残る生命には何か必然的な特徴が存在する」といった前提を打ち砕くものだ、というのがこの本の作者、スティーブン・ジェイ・グールドの主張です。

つづく。

ゴキブリ

ところで、今の家に住み始めてからもうかれこれ6年以上経ちますが、未だに一度もゴキブリを見ないんですよね。その代わりにアリは言うに及ばず、クモ、コオロギ、カマドウマ、ヤスデといった類の虫たちはやたらに入り込んでいます。以前風呂場にコオロギが入り込んで、四六時中大きな声で鳴かれるので難儀したことがありました(^^;。
生態系バランス的に他の虫に圧倒されてゴキちゃんが出てこられないのかしら?

コメント

うさ (Wed, 06 Jul 2005 16:20:10)
「カンブリア紀の爆発」といえば個人的には「ハルキゲニア」だなー。
なんだかどうしようもなくわけわからんところが。

ごきぶりはな、・・・いるよ。君 の 後 ろ に。
Digitune (Wed, 06 Jul 2005 17:48:33)
きゃーーーーーーーーーーーーーー!!!!>うさどん
恐ろしか〜。とはいえゴキちゃんも、ヤスデやムカデに比べれば甲虫っぽいし柊次あたりがあっさり捕まえてくれるような予感。柊次は虫捕獲の名人なんですよ!<親ばか。
ところで「ハルキゲニア」。「ワンダフル・ライフ」が書かれた時代だとあのトゲトゲで身体を支えてると思われてたんだけど、その後あのトゲは背中に生えてたんじゃないか、という説が有力になっているらしく、僕が読んだ単行本のカバー絵と、上のリンクからたどれる文庫のカバー絵では上下が逆になっている。面白いッス。
TrackBack (Fri, 08 Jul 2005 12:50:07)
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Digitune [memo]
「ワンダフル・ライフ」のつづき
「つづく。」と書いてから一日空いちゃいましたが、スティーブン・ジェイ・グールドさんの「ワンダフル・ライフ」に対する感想の続き。 グールドさんの言う、それまでろくな根拠もないのに暗黙の前提とされていた梯子形 (生物はより高度な生物としてはしごを登るように進..