「うさぎドロップ」
「うさぎドロップ」
宇仁田ゆみ著。すでに「このマンガがすごい! SIDE-B」などでも紹介されているらしいので実は有名な本なのかもしれませんが、先日本屋で試し読みして気に入って購入(あゆみさんが・笑)。結婚どころか恋人さえいない三十路男、ダイキチが、いきおいで祖父の隠し子、6歳のりん(♀)を引き取ってからの「父子(?)家庭」生活のいろいろを描いた本。すごい面白かった!
やっぱりとても面白がって読んだあゆみさんと共通の感想だったのが、「ダイキチは、非モテ独身三十路男としては信じられないくらい“まっとうな”家庭感覚を持っていて、いったいどうしたらああいう男の人が育つのか、さっぱり想像が付かん!」という点。「しょせんお話だから」で片付けてしまうと面白くないけれど、オーボーな妹との二人兄弟だったり、かつてバリバリ働いていたお母さんに育てられた、という環境的なことと、あとは「余計なことは言わないで飲み込んでしまう」というようなダイキチの性格なんかが、結果的に良い方に転がっているのかな、と個人的には思いました。基本的に素直だよね、ダイキチ。物事の優先順位がかなりはっきりしてて、いわゆる「あきらめた選択肢」についていつまでもウダウダ考えないところ、つまり大事な事は何か、そしてそれらに対して自分はどういう選択をするのか、について、覚悟が決まっているところが、気持ちが良いと感じるのかなぁ。不満の原因を外部に求めない、というか。自らの不運を嘆かない(自らの選択の結果なのだからそもそも不運ですらない=そのあたりが「覚悟」ということ)、というか。うまく表現できませんね。
ともかく、今子育て中の方なら大いに感情移入しながら読めるでしょうし、そうでない方も「気持ちの良い生き方」を読む、という意味で、大いにお勧めのシリーズです。ちなみにまだ未完です。
コメント
- かぷぃ〜のすけ (Mon, 18 Aug 2008 23:06:53)
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しこ〜す、読んだよ。
> ダイキチは、非モテ独身三十路男としては信じられないくらい
つ〜か、なんで非モテ独身三十路男だと家庭感覚がまともじゃなくなると思うのかそのほーがわからんなー。なんでだ?
ちまたによくいる若いヤンパパ、ヤンママなんざまるで非モテ独身三十路男じゃないけど家庭感覚極限までおかしそーじゃんけ。
むしろ若いみそらからチャラチャラ生きてるアホどもこそ、まともな家庭感覚なんか持っていないと言えよう。子供に変な名前付けたりとか。
って、おにーさんは思ったよ。
- Digitune (Tue, 19 Aug 2008 22:04:43)
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おお、読みましたか。どうでした?>かぴのすけ
ちなみにだな、君は対立軸を「非モテ独身三十路男⇔ヤンパパ・ヤンママ」に置いているが、僕やあゆみさんが考えていたのはそういうことじゃなくて、例えば「子育て0年男⇔子育て10年男」みたいな軸なわけよ。ダイキチは明らかに「子育て0年男」にもかかわらず、「子育て10年男」のような感覚を持っているように見えると。大家族で育った男の子とかならそういう感覚を忘れないでいるのかな、という想像も付くのだが、ダイキチの場合は非モテ独身三十路男じゃないですか。そうなると、それがますます奇跡的であるように見えると。
例えば俺の例を挙げると、俺は自分が子供を持って育て始めるまで、「子供が周りにいる暮らし」というものがまったくわかっていなかった。分かりやすいエピソードとしては、あゆみさんと結婚する前のまだお付き合いをしていた時分、僕はよく街を歩いていると小さい子供と衝突するヤツだった。子供は背が小さすぎて視界に入らないので、気づかずにぶつかっちゃうんだな。
さすがに今ではそういうことはなくなったわけだが、それもつまりは、10年間子育てをしてきて「僕が子供に育てられた部分」なわけ。よく言われることだけど、子育てって子供を育てるという面もあるけれど、それと同じくらい親も育てられているように僕は思う。
僕がダイキチに感じた不思議さ、というのは、僕にはそういう「子供に育てられた」感覚と思えるようなものを、ダイキチが最初から持っているように見えた点、なわけだ。
ちゅーか君もこれから子育て始まったらなんとなく分かるんじゃないかと思うよー。たぶん。
- かぷぃ〜のすけ (Wed, 20 Aug 2008 21:49:49)
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な〜る。
つーか、「非モテ」と「三十路」関係ねぇぇぇーー!!
よーするに「『独身』男の割には妙に子育て経験者的な感覚持ってる」ってこったろ。
「家庭感覚持ってる」なんて言ったら家庭的だってことだしふつー。
大吉には確か小さい子のいるいとこがいたろ。このいとこの子の面倒を昔良く見てたって思えばいいのに。あとは天敵だって言ってるからにはトラウマになるよーな何かがあんだよ。敵のことはよく知っておく必要があるしな。
ちなみにこの漫画、特に面白いとは思わなかった。淡々としているつーか。宇仁田先生の次回作にご期待ください。
- Digitune (Wed, 20 Aug 2008 22:10:59)
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さいですか>かぴのすけ
2〜3年後に読み直すとまた別の感想を持つに違いない…フフフ。