「昭和のロケット屋さん―ロケットまつり@ロフトプラスワン」
「昭和のロケット屋さん―ロケットまつり@ロフトプラスワン」
ロフトプラスワンで今でも準定期的に行われている、「ロケットまつり」で語られた日本のロケット開発の昔話をまとめた本です。「ロケットまつり」に実際足繁く通っている実はかなりディープなロケットガイ、SAK 氏に借りて読みました。
ペンシルロケットから始まる日本のロケット開発の現場を、日本のロケットの父、糸川氏とそれを取り巻く人々の当時の様子を、実際に居合わせ、肌で知る林氏、垣見氏がとても熱く語ってくれます。書かれている内容はとてもぶっ飛んでいて、「おいおい、そんなこと書いちゃって大丈夫なの?!」と思ってしまうほど。もう時効、ってことなんですかね(笑。
生の現場を知る両氏の言葉は軽妙でありつつとても含蓄深くて、思わず引き込まれ一気に読んでしまいました。きっとまだまだ語れない事は多いのでしょうが1、本書はその見た目、文体の軽いノリとは裏腹に、実はとても資料的価値が高いのかもしれない。林さんや垣見さんのような方が生きているうちに (失礼!)、もっともっとお話を聞いておくべきですよ。
ちなみに本書には当時の資料映像を収録した DVD もオマケについていて、これがまたすごく貴重な内容 (失敗して燃えるロケットに消防車で水をかける映像とか見られます・笑)。そういう意味じゃとてもお買い得な本かも。
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例えば「防衛庁」がらみの、ロケット開発における影の部分とか。 ↩︎