「白夜行」
「白夜行」
東野圭吾著。一昨年の正月クールで放映していたドラマを結構熱心に見ていたので話の流れは大体知っていたんですが、あゆみさんが図書館で借りてきたのを又借りして読みました。
あとがきで馳星周が「主人公二人の内面について全く描くことなく読者に伝える事の出来る東野の才能に嫉妬」とか書いてましたけど<2ちゃんねらーかよ(笑、僕はむしろ主人公二人ではなく、それにより逆に際立っている取り巻く人々の善人性に惹かれましたね。一成さん、栗原さん、友彦君、笹垣刑事、高宮夫妻。これらの人たちの善人ぶりがとても印象的でした。あゆみさんはしきりに、「ドラマを見る前に読みたかった」といっていたけれど、僕はドラマ→小説の順でも楽しめたなぁ。あんなシーンやこんなシーンに具体的なヴィジュアルを当て込めるのがイイ<ヲイ(笑。
しかし主役二人の「20年にも渡る物語」とはいえ、その時代性を語るのにあまりにも有名な事件、オイルショックであるとか阪神優勝、バブルとその崩壊などを使う、ってのは、ちと安っぽすぎる感じがしました。分かりやすくはあるんだけどね。もう少しひねった書き方をして欲しいとおじさんは思ってしまうよ。