「楽園の泉」, Sony MDR-NC22, 「この恋は実らない 1」, 電脳コイル, Courier-imap から Dovecot へ
「楽園の泉」
アーサー・C・クラーク著。一人のエンジニアが、いわゆる「軌道エレベータ (宇宙エレベータ)」を作り上げるまでの悪戦苦闘を描いた話…と書くと、SF 的なものにあまり興味のない人には面白くない話と思われるかもしれませんが、とんでもない。物語の舞台となるタプロバニーの美しい自然、伝説や、そこに暮らす修行僧とのやり取りなどが物語に素敵な奥行きを与えていて、クラーク作品では珍しい (そうでもない?) 非常にドラマチックな展開もあいまって、とても面白かった。いやはや泣けました…。
ところでこの本を読むと、以前読んだ小川一水著「第六大陸」はこの本の影響を激しく受けていたのかもしれないなぁ、と感じました。お話の全体の流れ、イメージもとても近いですし、「第六大陸」のラストの展開は、あの話だけを読むとはっきりいって「?」なんですが、クラークのこの話との相似を思うと、なるほど、という感じ。
Sony MDR-NC22
僕はナニゲにノイズキャンセリングヘッドフォン (以下、NC ヘッドフォンと略) のファンで、とはいえ一般に NC ヘッドフォンと言えばコレ、と言われている BOSE の QuietComfort シリーズは流石に高くて買えず、これまで Sony の MDR-NC11A、SENNHEISER PXC300 と使ってきました。
初めて買った NC ヘッドフォン、Sony の MDR-NC11A はカナル型のヘッドフォンで、ヘッドフォン、というよりもイヤフォンといったほうが良い感じの音で、ケーブルもしょっちゅう絡まるし、使っているときはあまり満足感は高くありませんでした。2〜3年くらい使っていたように思うんですが、最後は左チャネルが断線して鳴らなくなったため、2代目のゼンハへ乗り換えました。ただ、今思うと結構 NC 効果も高かったし違和感も少なく、なかなか良いモデルだったように思います。
2代目のゼンハ PXC300 はカナル型ではなく、オンイヤー型のヘッドフォンです。カナル型やオーバーイヤー型に比べると、オンイヤー型は周囲の音が入って来易いため、聴感上の NC 効果は低め。かつ、Sony のものと比べると NC をかける周波数帯域が狭いのか、ある程度高い音はほぼそのままの音量で聞こえてきます。多少物足りない反面、街中や電車で使う分にはより安全なので Good かも。心理的にストレスの溜まる低い定常音系は綺麗に消してくれます。このヘッドフォンも (今思うと) NC に伴う違和感はとても少なく、使いやすいです。純粋にヘッドフォントしてみると、妙に音が割れやすいのが欠点、かな。高い音が出ないわけではないのですが、Sony のヘッドフォンと比べると周波数特性もずいぶん違う感じで、同じ曲を聴いても結構印象が異なるんですよね。
PXC300 はとてもお気に入りで、通勤時などに毎日のように使っていたんですが、この間海外出張の折に飛行機の中でも使ってみたところ、1) 飛行機の雑音に対する効果は今ひとつで、2) 10時間つけっぱなしにしていたら耳が痛くなってしまいました。やはり眼鏡をかけてオンイヤー型のヘッドフォンをつけ続ける、というのは、いくら側圧弱めの PXC300 といえども厳しいようです。
そこで、主に海外出張用に、再び Sony のカナル型イヤフォンの新型、MDR-NC22 を買ってみました1。
今は NC ヘッドフォンにもいろいろ選択肢が増えてきて、必ずしも Sony や BOSE でなくても良かったのですが、いろいろ調べた限り、カナル型 NC イヤフォンではやはりこれが評判よいようでした。
さてその印象は、というと、実はいろいろ残念な点がありました。まず、これまで使ってきた2機種ではほとんど見られなかった、NC 時の違和感が非常に大きかった点。これまでいろいろなブログなどで、「NC をかけると妙な圧迫感がある」というような記述は見たことがあったのですが、自分では感じたことがありませんでした。ところがこの NC22 の場合、確かに圧迫感を感じます。これまで、「気圧が上がるわけでもないのに、圧迫感ってなんじゃらほい」、と思ってたんですが、自分で感じてみてようやくメカニズムが分かりました。NC22 でノイズキャンセルをかけるとある一定の帯域のノイズがキャンセルされるのですが、そのキャンセルのされ具合、左右の耳のキャンセル度合いの違いなどが、電車がトンネルに入ったときや飛行機での上昇中に感じる、いわゆる「気圧が変化して耳がよく聞こえなくなった状態」によく似ているのです。実際には外部の音がそんな風に聞こえるだけで、イヤフォンで流している音楽は正常に聞こえるため、つまり音が流れている間は違和感を感じないのですけれど、無音でイヤフォンだけかけていると、耳が思いっきり誤解している、という感じがします。思わずあくびをしたくなったりして(笑。
もう一つ残念な点は、耳の左右でノイズレベルが大きく違うときに、NC 効果がなくなってしまうことがあることです。電車の中で窓を向いて (つまり進行方向に対し横向きに) 立ち、その状態でトンネルに入ったりするとよく分かります。もう一つよく分かるのは地下鉄のホームで電車が入ってくるときでしょうか。そういうタイミングで NC 効果が一瞬途切れ、外のノイズが急に入ってきます2。NC11A や PXC300 ではそういう現象にはあったことが無かったので、最初初期不良を疑い一回販売店で交換してもらったのですが、新しいものでも全く同じ現象が出ているので、どうもこれは NC22 の特性のようです。気になりだすと結構気になるんですよね。うーむ。
とまぁいろいろありましたが、飛行機用として今後も使っていこうと思っています。
「この恋は実らない 1」
武富智著。本誌では打ち切りっぽく終了となり、現在単行本書き下ろしとして続いている「EVIL HEART」と比べると、新連載として始まったこちらは、いかにも「ヤンジャン」な感じのお約束てんこ盛り。しかし青年誌、ってのはこんなに H シーン満載でないとダメなんすかね?(^^;。それとも単にこの漫画が「エロ担当」だからかな…。いや、武富さんの書く女性は好きですし、H シーン自体嫌いじゃないのでよいのですが…(^^;3。
毎話ほとんど何の脈絡もなくしかし必ず挿入される4エッチシーン以外は、「100人切りのプレイボーイが深窓の令嬢に恋をし真の純情を知る」といった感じの極めてオーソドックスなラブストーリーで、これまでのところの展開はあまりに順調すぎるのでそのうちどんでん返しがあるのでしょうが、今のところはまだ伏線も少なく、どうなっちゃうのかドキドキですナ<「ドキドキ」って…(笑。
電脳コイル
各所で話題の NHK アニメ、「電脳コイル」ですけれど、我が家でも子供たちがどハマリ状態(^^;。一番下の鳥乃なんかは京子ちゃんの影響を受けまくって、しばらく「うんちー!うんちー!」と非常にうるさかったです(笑。
今後の展開がとても楽しみ。
Courier-imap から Dovecot へ
これまで、会社 PC の OS は Debian で、imap サーバとしても Courier-imap を使っていました。そのマシンがリースアップするのを機に買ってもらった新しいマシンには最近流行りの Ubuntu を入れてみたんですが、Ubuntu では標準 imap サーバが Dovecot へ変わっていました。
とはいえ、Maildir 形式でメールを保存していれば Courier から Dovecot への移行は楽チンで、移行用のスクリプトを流すだけで済みます。が、ここで思わぬ落とし穴が。
僕はその、imap サーバ上のメールを Thunderbird で読んでいるのですが、Courier のときに作ったアカウントのまま、Dovedot のメールを読もうとしたところ、いわゆる「受信トレイ」だけは読めたんですが、その他のフォルダの内容が全く読めなくなってしまいました。どうも Thunderbird から見たときのフォルダ構成が両 imap サーバでは微妙に異なるらしい。
しょうがないので Thunderbird 上で新しくもう一つアカウントを作成しなおしてみたところ、無事、それまで見えていた全てのフォルダが読めるようになりました。その後、メールフィルタファイルを移行して無事完了。
Dovecot の印象ですが、設定は超簡単、性能も悪くないですが、メールのフィードは Courier の方が早い感じがしますね。特に、Thunderbird をオフラインにするときの、メールの本文のフィードはちょっと遅いです。