「リスクテイカー」, 「ニコチアナ」, 野鳥達
「リスクテイカー」
前回に引き続き、川端裕人さんの本。カオスその他の新しい自然科学系の数学的ツールを使った為替市場予測アルゴリズムを引っさげて、ヘッジファンド業界に殴りこむ若者3人のお話。僕自身、為替だとか株、金融業界に関する知識が全く無いもので、そういう意味ではこの本はとても勉強になりました。「オプション」だとか「空売り」、「仕手戦」、「レバレッジ」、「アービトラージ」といった言葉の意味がやっと分かりましたよ。
お話の内容としては、「夏のロケット」と同じように、普通に考えるとちょっとありえないような (言ってみれば SF 的な) 前提から、若者が大活躍、大冒険する、という、いつもの川端節全開。「夏のロケット」にしても「川の名前」にしても、全く異なる題材の周辺知識をよくもまぁこれだけ掘り下げて調べられるものだなぁ、とその取材力に関心しつつ、ただ「夏のロケット」などを読んで感じた、微妙にディープなところまでたどり着いていないように思える底の浅さ (<失礼) ってのは、マスコミの人の特徴なのかしら…と思ったりしました。
あと、彼の本を何冊か読んで、ちょっと中島らもさんに感じが似てるかも…と思った。芸風は全く違うんですけどね。
「ニコチアナ」
同じく川端裕人さんの本。画期的な無煙タバコを発明した日本企業、しかしその裏には太古の昔より連綿と流れ来るタバコの神様の深遠なる計画があったのだった…とゆー、あらすじだけ書くとわけの分からない話ですナ。
彼の個人的な嗜好が色濃く反映されたお話、ってことなんでしょうか。タバコ関連のいつもの周辺知識はそれなりに面白いながら、全体としてはちょっと荒唐無稽なお話になっちゃった感じ。ファンタジックな雰囲気は村上春樹風、スピリチュアルな雰囲気は池澤夏樹風かも…なんて書くと双方のファンに怒られるかな?(笑。
野鳥達
今朝会社に行く途中、木にとまっていた小さな鳥をよーくみたら、シジュウカラでした。すぐそばの地面へ目を移すと、そちらにはハクセキレイが。ヒヨドリやキジバトは当たり前のように見るけど、シジュウカラは久しぶりだなぁ。
コメント
- 姉 (Sun, 12 Feb 2006 19:36:52)
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野鳥の名前、忘れないものだよね。
11月にここで紹介してもらった、ナターシャセブンの「マザーグースの唄」CDを
昨日ふと注文。今日もう届いた!…これほど耳が憶えているアルバムはないっすね。
しみじみ。
CDでも持ってる?ご希望あれば焼きます。(私信失礼)
- Digitune (Sun, 26 Feb 2006 16:30:46)
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僕もすでに購入済みなのでダイジョーブ>姉
しかし、パブリックスペースでその発言はちと危険かと…(笑。姉弟間なら私的複製の範疇に入るかもしれないけどね。