「WHY BUILDINGS FALL DOWN 建物が壊れる理由」
「WHY BUILDINGS FALL DOWN 建物が壊れる理由」
マッシス・レヴィ/マリオ・サルバドリー著。(株)建築技術発刊の本なんて初めて読みました(笑。この本は「Why Buildings Stand Up」という本の姉妹書で、過去にあったさまざまな建築物の構造崩壊について、その原因や過程の詳細を記した本です。
この本を読んで思ったのは、建築業界ではいまだ日進月歩で新しい建築手法や構造設計が生み出され、中には素晴らしい設計もあれば、あっという間に崩壊してしまうようなものもあり、しかし建築業界とそれを取り巻く法律家や政治家は、そのたびにそういった事故を防ぐための新しい規格、規制を作って対処し、今のような少し前からはとても信じられないような建物を安全に作ることが出来る土台を築いてきたのだな、ということ。よくソフトウェアの大規模プロジェクトは建築にたとえられるけれど、設計や構造に関するこういうシステマチックな改善、進化の歩み、という部分はわれわれがなかなか日々なしえないところでもあるし、是非見習いたいところですよね。基本的に「物理法則」を相手にすればよい構造設計の分野に対して、ありとあらゆる複雑な論理を相手にしなければいけないソフトウェアの場合、その困難さは比較にならないのかもしれないけれど、ジャンルを絞った上でソフトウェア作成プロセス自体をそれなりに規格化していくことは可能なような気がします。この間の東証のトラブルじゃないけれど、ソフトウェアという構造物は明らかにいろんな局面で僕らの命運を握っているわけで、そういうものが一定以上のクオリティを持っていることに対して、そろそろ公的に保証しなければいけないような気もするんだけど、どんなものだろうか。
コメント
- SAK (Tue, 17 Jan 2006 14:46:08)
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これで、でじつね氏の仕込むバグが少しは減るのだろうか?