「ハッピー・バースディ」, VERITAS VOS LIBERABIT, PSX 悪くない, MiniDNS
「ハッピー・バースディ」
図らずも新人賞を受賞してしまった夫ベタベタな三十路小説家女、あきらと、19歳のモンモン浪人、祐司のお話。
この人 (新井素子さん) は「普通の人の些細な悪意」であるとか「善意の押しつけ」というような、日ごろ生活していく中で「なんだか居心地悪い」と思うようなモチーフをすくい上げてみせることがほんと好きですね。とはいえ、このお話の肝であるところの「精神的に追い詰められていく」あたりの描写についてはイマイチ共感できず。うーむ。メンタリティの相違?
前から思っていたんですが、異常に様式にこだわっているところなんかと同様に、何か感情を逆なでする要素がないと小説としてはダメだっ!…みたいなこだわりがあるんでしょうか。確かに小説というものの存在意義を考えるとエモーショナルな要素は必須だろうと思いつつ、「何にエモーショナルな反応を示すか」は各人各様であるからして、無理矢理神経逆なで度の高いお話を作る必要はないと僕は思うんですけど…。
前作の「チグリスとユーフラテス」の場合、クラークの「遥かなる地球の歌」のような黄昏た植民惑星の雰囲気が良くて1、彼女独特の文体も、(いつもの一人称視点のせいもあり) なんというかアルジャーノンでのチャーリィの日記のような感じで素直に読めたんですが、今回のお話は現代劇、しかも30台女性と19歳の男の子が主人公であるためか文体に対する違和感がちと強かったです。超口語体な彼女の文体ですが、僕にとってはそろそろリアリティを失ってきつつあるのだなぁ、ということを実感。
それにしても今回、思いの外自分の文体が彼女の影響を受けていることに気がついてしまい、かなりショック。リアル厨房の時にさんざん読んだ影響か?!
VERITAS VOS LIBERABIT
ウチの隣の都立大学2の青銀色で円筒形の図書館の建物の上には3、「VERITAS VOS LIBERABIT」という文字がでっかく書かれていて、しかも夜になると光るのです。どんな意味だろう…とずっと思っていたんですが、こちらによると「真理は汝らに自由を与う」という意味なのだそう。図書館の建物にバーン!とこんな文字を埋め込んでしまうあたり、派手な都立大の建物らしいと言えばらしい。
都立大の南門から入って突き当たりの右手には、ペンローズタイルで出来た東京都の形のレリーフ(?)タイル・アート(?)があったりします。南門に向かって右手の日時計のある塔の中には太陽光によるカレンダーと大きな振り子時計もあります。構内には彫刻も多いし、ちょっとした美術館のようです。「市民に開かれた大学」を目指しているので出入り自由なのです。ちょっと楽しい。
PSX 悪くない
や、結構バグは目につくけど我慢できないほどじゃないし4、総じて PSX 悪くないよ。必要最小限の機能はしっかり備えているし。絶対的に欠けているのは「トランスコード (再エンコード)」くらい?
今なら上位機種のDESR-7000でも7万円台から買えるし、結構お買い得だと思うけどね。巷の PSX の評判は不当に低いと思う。ユーザーが言うんだ。間違いナイ (by 長井秀和)。
MiniDNS
そういえばここのドメイン名をホスティングしてもらっている DynamicDNS サービスの MiniDNS が今朝から夕方くらいまでずっと落ちていたようですね。ここ、どうも個人でやってくれているっぽい (原則無料だし、「気に入ったら絵葉書送ってくれ」という postcard ware だし…) んですけど、半日程度でちゃんと復旧してくれるとはありがたいことです。日ごろの感謝を忘れないようにしよう…。
コメント
- うさ (Wed, 25 Feb 2004 11:12:50)
-
そういうこと言うんだったら何だって「蓼食う虫」だぴょん。
某P社の3DOだttうわなにをするやめろ
- うさ (Wed, 25 Feb 2004 11:13:54)
-
しかしでぢつね氏は読書量すごいぴょんね。オレは最近森博嗣の小説読んだくらいだぴょん。
- Digitune (Wed, 25 Feb 2004 12:48:49)
-
わははは。それだっ!>蓼食う虫